孫正義-300年王国への野望-に学ぶ プラットフォーマー戦略

「孫正義ー300年王国への野望ー」(日本経済新聞社)は、巨大企業ソフトバンクを築いた孫社長がどのような経営者かを知るうえで、とても参考になる。特に、米スプリント社に続き英アーム社を買収した背景に「一貫した戦略」があることを理解でき、これからの同社の成長が楽しみになった。

本書でも紹介されているとおり、孫社長は米国の石油会社を例に出し、「シェアで1位になるとそのエリアでライバルを完全に制覇したら値段を少しずつ上げて儲かるようにしていく」というマーケティング戦略を語られることがあるそうだ。

ロックフェラーのように「流通の上流と下流の最大手を一気に独占してしまうことが、流通のプラットフォーマーとなる最短距離だ」との考えは、大胆だがとても興味深い。ここ最近のソフトバンクの一連のM&A戦略も、この視点から考えると一貫性があることに気付かされる。

また、本書では、ソフトバンクが現在の巨大企業になるまでに、様々な方々の支えがあったことを紹介している。成長ステージによってCFOの求められるスキルが異なることを、実例を読んで改めて感じた。

「ツーペア」より「フォーカード」を狙うという孫社長流の思考法を見習いたい。

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