長時間労働に陥りやすい企業の特徴②-人手不足

特徴② 人手不足

長時間労働に陥っている企業に多い特徴の2つめは、「人手不足」を理由にされていることです。

「良い方が採用できない」「採用できないから、既存メンバーで残業してでも回すしかない」と嘆いていらっしゃる会社の話を良く聞きます。

ここ数年、特に、決算や開示実務経験者の求人は多く、完全に就職者の「売り手市場」の状態が続いております。

このような環境ですから、採用募集しても、即戦力となる「経験者」がすぐには見つからず、仮に採用できたとしても、「売り手市場」なので、他に良い条件の求人が見つかればすぐに転職されてしまいます。

このような「人手不足」や環境のせいにして、長時間労働はやむを得ないと諦めてしまっている会社が多いですが、一方で採用が上手くいっている会社や人材の育成・ローテーションが上手くいっている会社も存在します。

採用や人材の育成が上手くいっている会社とそうでない会社で、いったい何が違うのか、その背景にある根本原因について考えてみますと、、

まず、採用面談時に、残業がとても多いと説明されると、通常は、候補者からは敬遠されてしまいますので、採用に苦労します。同様に、入社後に時間外労働が事前の説明より遥かに多いことが分かった場合、辞めてしまう社員も多いと思います。

また、そもそも育てる気がなく即戦力人材ばかりを探そうとすると採用の間口が狭く、母集団が小さいので探すのに非常に苦労すると思います。

入社した後も、十分な引継ぎがなかったり、業務が「丸投げ」されるケース、日々のスケジュールや役割分担が曖昧で、気付くと仕事がどんどん振られてしまうというような職場環境では、優秀な人材ほどすぐにいなくなってしまうと思います。

また、職場の雰囲気として、付き合い残業が多い会社、決算時期には帰りにくい雰囲気になってしまっている会社の事例も良く聞きます。

【図2 人材採用・育成に課題を抱えられている企業の職場環境の例】

 

このような職場環境を見直し、『求職者が働きやすい職場』『人が育つ組織』を目指さない限り、「人手不足」にはずっと悩まされ続けることになってしまい、その結果、長時間労働が改善しないという状況が続いてしまいます。

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