平成29年3月期に係る決算短信の様式の見直しについて

東京証券取引所は、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ」報告の提言に従い、決算短信・四半期決算短信の開示の自由度を高めるとともに、速報としての役割に特化するため、所要の見直しを行ないました。

東証ホームページ 参照

平成29年3月期から適用される改正点の主なポイントは以下のとおりです。 続きを読む →

ビジョナリーカンパニー②から学ぶ新規事業の立ち上げ

「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」は、新しく会社を興して事業をスタートさせる人や新規事業の立ち上げに携わる方にとって、とても参考になる本です。私は、学生の頃、「ビジョナリー・カンパニー」を始めて手にして以後、このシリーズを事ある毎に読み直していますが、読む度に新しい発見があり、示唆に富む内容となっていると思います。今回は、その中の一説を御紹介したいと思います。

誰をバスに乗せるか

この著書でコリンズは、「良好な企業から偉大な企業へ飛躍を遂げ、その実績を少なくとも15年にわたって維持してきた11社」に共通する要因を紹介しています。

コリンズは、このように言っています。

今回の調査を始めたとき、良好な企業を偉大な企業に飛躍させるためには、新しいビジョン、戦略を策定し、次に新しい方向に向けて人々を結集するのだろうと我々は予想していた。調査の結果は全く逆であった。偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずバスの目的地を決め、次に目的地までの旅をともにする人々をバスに乗せる方法をとったわけではない。まず、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。

”このバスでどこに行くべきかは分らない。しかし、分っていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ”

確かにその通りであると、最近、つくづくそう思います。

当初の事業計画どおりに新規事業を立ち上げられることなどなく、現実には、試行錯誤を繰り返し、軌道修正を図りながら事業を創っていくしかありません。問題は、困難な状況にぶつかったとき、最後には必ず勝つという信念を失わず、それを信じるメンバーが同じ「バス」に乗っているかどうかです。

ビジョンも、戦術も、戦略も、組織も、「誰を選ぶか」を決めた後に考えれば良い・・・。

ベンチャー企業においては、特に立ち上げ当初は、経営方針や戦略は変わることもあり得ます。始めから戦略を1本に絞るのではなく、自社の強みが見つかり、成果・業績が上がり始めてから、方針と戦略を策定する方が、よほど現実的であると私は思います。